「ゴーストマスター」最優秀作品賞を受賞
去る3月7日(現地時間)に閉幕したポルト国際映画祭(ポルトガル)で、ヤング・ポール監督の「ゴーストマスター」が映画祭の最高賞にあたる最優秀作品賞を受賞した。応募総数2,700作品、上映総数150作品の中からの受賞となった。歴代の受賞者には、リュック・ベッソン(1984)、ジョージ・A・ロメロ(1989)、ピーター・ジャクソン(1993)、ギレルモ・デル・トロ(1994/2007)、ダニー・ボイル(1995)、デヴィッド・フィンチャー(1996)、ウォシャウスキー姉妹(1997)、ヴィンチェンゾ・ナタリ(1999/2005)、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ(2001)など錚々たる面々が名を連ねており、日本人監督の受賞は2014年のSABU監督以来2人目となる。
ヤング・ポール監督は1985年生まれ、栃木県出身。アメリカ人の父と日本人の母を持つ。東京藝術大学大学院を卒業後、映画やテレビ、MV、CMなどを手掛けている。本作はTSUTAYAが主催する映画企画プロジェクト「TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM」で準グランプリを受賞し映画化が決定。ブリュッセル・ファンタスティック国際映画祭でのワールドプレミアを皮切りに、富川ファンタスティック国際映画祭、シッチェス映画祭などの国際映画祭で上映が行われ、2019年12月6日に劇場公開を迎えていた。
ポルト国際映画祭は今年で40回目を迎える由緒ある映画祭であり、ファンタジーやホラー、SFなどのジャンル映画に特化した映画祭として、ブリュッセル・ファンタスティック国際映画祭やシッチェス映画祭と並び世界三大ファンタスティク映画祭の一つに数えられている。新人監督の発掘に定評があり、国際舞台への登竜門となる映画祭として認知されている。今回、日本から「ゴーストマスター」以外にも、SABU監督の「ダンシング・マリー」、清水崇監督の「犬鳴村」がコンペティションに選出されており、「ダンシング・マリー」が審査員特別賞を受賞している。
【ポルト国際映画祭】