釜山国際開幕 日本から22作品が選出
本日、第23回釜山国際映画祭が10日間の日程で開幕した。釜山市内の釜山シネマセンターをメイン会場とし、5会場30スクリーンで79カ国324作品が上映される。映画祭の規模を示す上映本数は上海国際映画祭の492作品に劣るものの、重要度を示すワールドプレミア数はアジア最大の115作品(上海国際映画祭47作品)を誇る。
日本からは塚本晋也監督の「斬、」など5部門1イベントで合計22作品が選出されている。中でもアジアの新人監督発掘を目的とした部門“ニューカレント”では、広瀬奈々子監督の「夜明け」が全10作品の1つに選ばれており、ニューカレントアワード受賞の期待がかかる。また、映画祭の開催に先立ち、アジアの映画界や文化の発展に貢献した映画人や団体を表彰する“アジアン・フィルムメーカー・オブ・ザ・イヤー”が音楽家の坂本龍一氏に贈られることが発表された。
同映画祭は2014年に起こったセウォル号沈没事故を題材にしたドキュメンタリー映画「ダイビング・ベルセウォル号の真実」の上映を巡り、国や釜山市との対立が表面化。上映中止の要求や支援予算の減額など政治干渉によって近年は混迷を極めていた。しかし、今年の映画祭公式コメントでは映画祭と釜山市が共に協力し信頼回復に努める事が表明されている。
【釜山国際映画祭】